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家計簿アプリのワンバンクが、2026年10月1日に「もらえるポケット」を正式サービスにしました。お金を置いておくだけで、2027年3月までは全員が年2.5%相当の残高をもらえます。普通預金の金利が上がってきたとはいえ、2.5%はかなり目立つ数字です。
ただし、この2.5%は預金の利息ではありません。ポケットに入れたお金は、どの方法で入金したお金でも現金に戻せなくなります。使い道はワンバンクカードでの支払いだけです。
この記事では、もらえるポケットの仕組みを公式の説明どおりに整理したうえで、いつものクレジットカードのポイントを手放す分まで含めた本当の損益を試算しました。何か月置けば銀行預金より得になるのかを、カードの還元率別に出しています。
まず結論:2.5%は「使う予定のお金」に効く期間限定の上乗せ
いちばん得をするのは、もともとワンバンクカードで生活費を払っている人です。手放すクレカのポイントがないので、置いた日から純粋なプラスになります。逆に、クレカ払い派が貯金のつもりで入れると、出金できないうえに銀行預金と大差ない結果になりがちです。
もらえるポケットの仕組み
もらえるポケットは、ワンバンクアプリの貯金機能の中にある専用のポケットです。カード残高からお金を移しておくと、前月の平均残高に応じた残高が毎月1日に付与されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 還元率 | 年2.0%相当(2026年10月1日〜2027年3月31日の残高は年2.5%相当) |
| 付与日 | 毎月1日(前月の平均残高をもとに計算) |
| 計算方法 | 前月の平均残高 × 還元率 ÷ 12。お金を置いていない日は0円として計算 |
| 付与された分 | 翌月以降の計算対象に含まれる(増えた分にもまた付く) |
| 置ける金額 | カード残高とあわせて100万円まで(本人確認前は10万円) |
| 100万円を超える分 | 超過分はワンバンクポイントで付与(有効期間は最後に増減した日から180日) |
| 付与されない場合 | 前月の平均残高が600円未満、付与予定日に解約済み、利用停止中など |
| 作れる数 | 1人1つまで。作ったポケットは削除できない |
エントリーは不要で、キャンペーンの2.5%は自動で適用されます。もらえる額の目安は、10万円で月約208円、30万円で月約625円です(年2.5%の場合)。
| 前月の平均残高 | 年2.5%相当(〜2027年3月) | 年2.0%相当(2027年4月〜) |
|---|---|---|
| 1万円 | 月約21円 | 月約17円 |
| 10万円 | 月約208円 | 月約167円 |
| 30万円 | 月約625円 | 月約500円 |
| 100万円 | 月約2,083円 | 月約1,667円 |
付与された分も次の月の計算に入るので、厳密には少しずつ複利で増えます。ただ、30万円を半年置いても差は20円ほどなので、試算では無視して大丈夫です。
正体①:預金ではなく「出金できない残高」になる
いちばん大事なのがここです。ワンバンクの残高には「出金できる残高」と「出金できない残高」があり、銀行口座やセブン銀行ATMから入金したお金は、本来はセブン銀行ATMで現金に戻せます。ところが、もらえるポケットに移した残高は、入金方法に関係なくすべて出金できない残高になります。
| もらえるポケット | 普通預金 | |
|---|---|---|
| 現金で引き出す | できない(カード残高に戻して支払いに使うだけ) | いつでもできる |
| 銀行口座に戻す | できない | 振込で自由に動かせる |
| 預金保険 | 対象外 | 1,000万円とその利息まで保護 |
| 増え方 | ボーナス残高の付与(年○%相当) | 利息(20.315%が源泉徴収される) |
| 条件の変更 | 変更される場合がある | 金利は変動する |
つまり、一度入れたお金の出口はワンバンクカードで買い物をすることだけです。急な入院費や家賃の振込のように、現金や口座振込が必要な場面では使えません。生活防衛資金や「いざという時のお金」を置く場所としては向いていません。
また、ワンバンクの残高は銀行預金ではないので、預金保険の対象外です。プリペイドの残高には法律にもとづく保全の仕組みがありますが、銀行預金と同じように全額が守られるわけではありません。
正体②:2.5%は2027年3月までの期間限定
2.5%は正式リリースを記念したキャンペーンで、対象になるのは2027年3月31日までに置いていた残高です。最後の2.5%分が付与されるのは4月1日で、それ以降は全員が年2.0%相当になります(延長する場合は事前に告知するとしています)。
| 置いていた月 | 付与日 | 還元率 |
|---|---|---|
| 2026年10月 | 11月1日(日) | 年2.5%相当 |
| 2026年11月〜2027年2月 | 翌月1日 | 年2.5%相当 |
| 2027年3月 | 4月1日(木) | 年2.5%相当(最後) |
| 2027年4月以降 | 翌月1日 | 年2.0%相当 |
今から始める人が2.5%で受け取れるのは、実質的に11月から3月までの5か月分です(10月の途中から入れた分も日割りで対象になります)。1年置くと、5か月が2.5%、7か月が2.0%なので、ならすと年2.2%前後になります。
月の途中で入れると、その月は置いていた日数分しかもらえません。平均残高で計算されるので、入れるなら月初、使うなら月末寄りにすると取りこぼしが減ります。
本当の損益:クレカのポイントが消える分を引くと
ここが他の解説ではあまり触れられていない点です。ポケットのお金は、最後はワンバンクカードで使うしかありません。ということは、その買い物では、ふだん使っているクレジットカードのポイントがもらえなくなります。
たとえば30万円をポケットに置いて、最後にワンバンクカードで30万円分の買い物をすると、1%還元のカードなら3,000円分、1.2%還元のカードなら3,600円分のポイントを手放すことになります。ワンバンクのボーナスは、まずこの「失うクレカのポイント」を取り返してからが本当のプラスです。
比べる相手は、同じ30万円を銀行預金に置いておき、使うときはいつものクレカで払うパターンです。預金は条件なしで年1.20%(100万円まで)のあおぞら銀行BANK、税引後で約0.956%としました。2026年11月1日に入れた場合で計算しています。
| 置いた期間 | ワンバンクのボーナス | 預金+1.2%還元カード | 預金+1.0%還元カード |
|---|---|---|---|
| 3か月 | 約1,875円 | 約4,317円 | 約3,717円 |
| 6か月 | 約3,625円 | 約5,034円 | 約4,434円 |
| 12か月 | 約6,625円 | 約6,469円 | 約5,869円 |
| 18か月 | 約9,625円 | 約7,903円 | 約7,303円 |
短期間だと、銀行預金に置いてクレカで払うほうが得です。差が逆転する時期(損益分岐)を、カードの還元率ごとに出すと次のとおりです。
| ふだんのカードの還元率 | あおぞら銀行BANK(税引後約0.96%)と比べた損益分岐 | メガバンク(税引後約0.40%)と比べた損益分岐 |
|---|---|---|
| 0%(もともとワンバンクで払っている・現金払い) | 置いた日から得 | 置いた日から得 |
| 0.5% | 約4か月 | 約3か月 |
| 1.0% | 約9か月 | 約6か月 |
| 1.2%(リクルートカードなど) | 約11か月 | 約7か月 |
1%以上還元のカードを使っている人が得をするには、半年〜1年近く置いたまま使わない必要があります。「来月の支払いのために置いておく」程度の短い期間では、クレカのポイントを捨てる損のほうが大きくなります。
銀行預金・IDAREと並べて比べる
置いておくだけで増える場所の候補を、出金できるか、守られるかまで含めて並べました。
| 置き場所 | 年率の目安 | 条件 | 出金 | 預金保険 |
|---|---|---|---|---|
| ワンバンク もらえるポケット | 年2.5%相当(2027年4月から2.0%) | なし(平均600円以上) | 不可 | なし |
| IDARE | 年1.0〜2.2%相当 | 年2.0%は平均残高30万円以上、2.2%は70万円以上 | 原則不可 | なし |
| あおぞら銀行BANK(普通預金) | 年1.20%(税引後約0.96%) | なし(100万円超の部分は年0.75%) | いつでも可 | あり |
同じ「置くだけで増えるプリペイド」でも、ワンバンクは残高の大きさに関係なく同じ還元率なのが強みです。IDAREは30万円未満だと年1.5%以下になるので、10万〜20万円程度ならワンバンクのほうが有利です。
V NEOBANKの預金ポイント廃止にともなう預け替え先として、銀行預金をくわしく比べたのが10万円の置き場所の比較記事です。「貯めておくお金は預金、使う予定のお金はプリペイド」という分け方は、この記事の結論と同じです。
なお、普通預金の利息は20.315%が源泉徴収されますが、ワンバンクのボーナス残高は利息ではないので、源泉徴収はされません。ただし、所得として扱われる場合もあります。
向いている人・向いていない人
損益分岐の考え方を当てはめると、向き不向きははっきり分かれます。
判断に迷ったら、「このお金を半年以上、ワンバンクカードで使い切る予定があるか」だけ考えてください。答えがイエスなら向いています。
◎か○に当てはまって、これからワンバンクを始める人は、ポイントサイトを経由して登録すると、ワンバンクの案件のポイントも上乗せできることがあります。ただし、案件の獲得条件に入金や利用が含まれていても、その額は使う予定の範囲にとどめてください。ポケットに入れたお金は出金できません。
損しないための使い方3ステップ
入れる金額は、1年以内にワンバンクカードで確実に使う額までにとどめるのが鉄則です。使い道がないまま残高が積み上がると、出金できないお金を無理に使うことになり、ムダ遣いのもとになります。
ワンバンクに限らず、出口がひとつしかない場所にお金を寄せすぎるのは危険です。サービスの終了や条件の変更に備える考え方は、ポイントの出口設計でまとめています。
入れる前に知っておきたい5つの落とし穴
ボーナス残高の税金の扱いは、ほかのポイ活の収入と合わせて考える必要があります。考え方はポイ活収入と確定申告の記事を参考にしてください。
よくある質問
まとめ
ワンバンクの「もらえるポケット」の年2.5%は、預金の利息ではなく、ワンバンクカードで使う予定のお金に付くボーナスです。入れたお金は現金に戻らず、預金保険もありません。
- このお金を、ワンバンクカードで1年以内に使い切る予定があるか
- その支払いは、Visaのプリペイドで払えるものか
- ふだんのクレカの還元率で計算して、置く期間が損益分岐を超えるか(1%カードなら約9か月)
- 生活防衛資金や、急に現金が必要になるお金を入れていないか
- 本人確認を済ませ、手数料無料の方法で月初に入れるか
貯めておくお金の置き場所は銀行預金の比較記事で、ポイントを複数の経路で重ねて取る考え方はポイントの多重取り設計で、ポイントサイトの選び方はハピタスとモッピーの比較で解説しています。あわせて読んでみてください。

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